Life never gets boring

トライアスロン、トレラン、マラソン、色々やってます。 マルチに活躍できるアスリートを目指し奮闘中。

StM 140 復路編

朝6時にスタートして70km  

おばあちゃん家に着いた次点で

13時間が経過していた。

 

予想外の暑さで

正直クタクタになっていた。

 

「情けねー。 今日で今年のエネルギー全部出して燃え尽きるつもりやったのに」

 

帰れるんか?

やめるんか?

 

そう思っていると

「車で帰る?」

そう家族に聞かれた。

 

いや、ここで辞めるのはかっこ悪すぎる。

絶対後悔するわ。

 

そう思った自分は

予定を変更し直した。

 

この状態で、もう一度六甲縦走は危ない。

 

何かあって、家族に迷惑をかけられない。

 

そして思い付いたのが

 

「吹田まで50km走って帰ろう。」

 

まるで何かの番組のタイトルのようになったが

これなら安全やし

歩いても完走できる。

 

なんとしても何かやり遂げたかった自分は、これだけは絶対完走するという想いに。

 

約1時間半おばあちゃん家で休み、

20時半出発。

 

中学生のいとこも

彼の途中の家まで26km一緒に行くことに。

 

この距離は

もちろん中学生にとったら果てしない距離。

しかしまだ彼にとったら未知の世界。

まるで夜の冒険に行くように意気揚々としていた。

 

まずは一緒に10kmまで走った。

 

すごい、中学生なのにここまで走れたら大したもの。

 

しかし、それからは彼にとって地獄だった。

残り16km....

 

「気分が悪い」

「足首が痛い」

 

段々とそういう言葉が出てきた。

「もうやめる? お母さん呼ぼうか?」

 

でも彼は頑張りたいと一点張り。

 

彼の勇気に自分も元気をもらって

少しずつ歩きながら進んだ。

 

そして遂に、彼の家まで残り6キロの王子公園まで来た。

ここで一緒に座って休憩した。

 

しかし彼がジェルを飲んだ瞬間、吐いてしまった。やはりもう限界に近かったよう。

 

まだ頑張りたそうな雰囲気だったけど

もう中学生にこれ以上無理させれないと思い

タクシーを呼んだ。

 

いとことはここで別れた。

トータル20キロ。

よく頑張った。

(翌日、友達から称賛されたと連絡があった。自分としてもこれは嬉しかった)

 

さて、自分は

残り30kmのロード。

 

もうこれまで90km走ってきてるから

脚は棒。ガッチガチ。

 

時間も夜中の0時に。

 

ただ止まらず進めば、絶対に家まで辿り着ける。

そう信じて、無心に進んだ。

 

500m走り、500m歩きをひたすら繰り返した。

そして、

残り10km地点まで、なんとか辿り着いた。

 

「いよいよ10kmや!!

10kmなんかいつも走る距離やろ!」

 

そう思っても、足はなまりのように重い。

 

コンビニで水を買って

足に掛けて冷やす。

 

そして、頑張って

「新 ラン&ウォーク」を繰り返す。

 

そしていよいよ「吹田市」の標識が!

 

安堵した。。

 

そこから振り返ると

六甲山が一望できた。

 

「端から端まで走ってんなぁ」

感慨深くなった。

少し自分が誇らしくなった。

 

「よし、家まで残り3キロ」

 

この距離は、坂道以外は結構走れた。

 

もう24時間近く歩いてるから

足裏の筋肉が痛くなった。

 

遂に家が見えた時

父親とココロが待っていてくれた。

嬉しくて少し泣きそうになった。

 

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そしていよいよゴール。

 

長かった。

 

120km

 

23時間30分

 

自分には経験したことない長さだった。

 

 

それと同時に

諦めないでよかった。

少しずつ進めば必ず着く。

 

もう当分こういうことはしたくない。笑

 

でもコロナで大会が無くなっても

個人で、大会以上のものを作れると思った。

 

またいずれ、

もっと大きい挑戦をしよう。